| 会社名 | カナヱ化学工業株式会社 |
|---|---|
| 住所 | 兵庫県尼崎市丸島町8番地2 |
| TEL | 06-6418-1501 |
カナヱ化学工業株式会社は、建物の防水や接着といった目立たない部分を支える材料づくりを長年続けてきたメーカーです。現場での使いやすさを大切にした製品開発を行い、建築や工業の幅広い分野で選ばれています。本記事では、カナヱ化学工業がどのような技術をもち、どのような製品を生み出しているのか、詳しくご紹介します。
創業から続く現場主義のものづくり
カナヱ化学工業は、1939年に創業した化学メーカーです。戦後の復興期から建築や工業の現場を支える材料づくりを続けてきました。会社として大きな転機となったのは、1961年に現在の兵庫県尼崎市に工場を設け、本格的に生産体制を整えたときです。以来、尼崎市の工場を拠点に、接着剤や防水材の開発が一気に進みました。
接着剤からはじまった技術の広がり
最初の中心製品は、酢酸ビニル系のエマルジョンやエポキシ系の接着剤でした。接着剤は紙や建材をしっかり貼り合わせるために使われ、長い間、多くの現場で使われてきました。とくにヴィナールというシリーズは、紙工や建材、土木の分野で実績を積み重ねてきた代表的な製品です。カナヱ化学工業の製品は、今でも用途を広げながら進化しています。
防水分野への展開
その後、カナヱ化学工業は接着剤だけでなく、防水材の分野にも事業を広げていきます。建物を雨や水から守る防水は、建築にとって欠かせない技術です。ポリマーセメント系の材料を使った防水材の開発を進め、ハイボンドコートのような製品が生まれました。防水分野への展開が、現在の主力事業につながっています。
現場で選ばれる主力製品
カナヱ化学工業の製品は、どれも現場で使いやすいことを大切にしています。ここでは代表的な製品と役割について紹介します。ハイボンドコートが支える防水の基本
ハイボンドコートは、ポリマーセメント系の防水材です。セメント系の材料に高分子の樹脂を組み合わせて、強さとしなやかさを両立しています。屋上やベランダなど、水がたまりやすい場所に塗れば、防水の層ができます。ひび割れに追従しやすく、長期間にわたって建物を守れます。
カナヱ水性FRPトップの役割
カナヱ水性FRPトップは、FRP防水の表面を保護するための塗料です。すでにある防水層のうえから塗ると、劣化を防ぎ、耐久性を高められます。高圧水洗いなどの簡単な下地処理でも施工できるため、改修工事の現場で重宝されています。
ヴィナールKC-682と接着の技術
ヴィナールKC-682は、発泡ウレタンや建材を接着するためのエマルジョンタイプの接着剤です。石こうやモルタルなどの無機材料とも相性がよく、建築の下地づくりに使われます。紙工だけでなく、建材分野でも活躍の場を広げています。フジアットと新しい分野への挑戦
フジアットは、自動ラベラー用の接着剤です。工場の生産ラインでラベルを高速で貼るために使われ、安定した接着力が求められます。建築分野以外の用途の製品開発は、これまでの建築分野に加えて、工業の新しい分野へ広がる挑戦でもあります。
施工を支える技術とこれからの方向性
カナヱ化学工業の特徴は、単に材料を作るだけではなく、どう使われるかまで考えている点にあります。現場での作業を少しでも簡単にし、失敗を減らす工夫が随所に見られます。1液化とセット化による作業の簡略化
代表的な例が、カナヱ1液ウレタン防水キットです。カナヱ1液ウレタン防水キットは、プライマー、ウレタン防水材、トップコートが一式になっており、5平方メートル分をまとめて施工できる設計です。材料の混ぜ間違いを防ぎ、必要な量だけを使い切れるため、無駄が少なくなります。また、1液タイプのウレタン材を採用することで、配合ミスや硬化不良といったトラブルを減らし、初めての施工者でも扱いやすいように工夫されています。
現場の環境に合わせた設計
防水材は、気温や湿度によって性能が変わりやすい材料です。そのため、施工時の条件や乾燥時間なども細かく設定されています。たとえば、低温時には硬化を早める工夫を行い、逆に高温時には作業時間を確保できるように調整されています。こうした細かな配慮が、安定した品質につながっています。
これからの役割
建物の長寿命化が求められる今、防水や接着の技術はますます重要になっています。とくに古い建物の改修工事では、既存の素材と新しい材料をうまくつなぐ技術が欠かせません。カナヱ化学工業は、長年の経験を生かしながら、現場で本当に使いやすい材料を追求し続けています。
今後も、ハイボンドコートのような防水材やヴィナールシリーズのような接着剤を中心に、より安全で扱いやすい製品づくりが進んでいくでしょう。現場の負担を減らしながら建物を守るという役割は、これからも変わりません。