塗膜防水工法についてお伝えします。業者に塗膜防水工法をおすすめされたけど住まいに適している工法なのかわからない方も多いのではないでしょうか。基本的な仕組みやメリット・デメリットを理解して、どの工法が最適かの判断が大切です。塗膜防水工法の基本的な仕組みと代表的な種類について、詳しく紹介します。
塗膜防水工法の仕組み
塗膜防水工法とは、液体状の防水材を硬化させて防水膜を作る工法です。空気中の水分や硬化剤の作用により、樹脂分子同士がつながる架橋反応が起きネットワーク上の膜が形成される仕組みです。塗膜防水工法では、防水膜を紫外線や摩耗から守るトップコートが必要になります。定期的なメンテナンスにより、防水性能や美観を長く保持できます。
塗膜防水工法のメリット・デメリット
塗膜防水工法は、液体状の防水材を使用するため継ぎ目がありません。雨水の侵入リスクを抑えられたり、複雑な形状にも対応しやすかったり、さまざまなメリットがあります。一方で、仕上がりが職人の腕に左右されるといったデメリットもあります。メリットとデメリットの双方をよく理解した施工の判断が大切です。
継ぎ目がないため雨水の侵入リスクを抑えられる
塗膜防水工法は液体状の防水材を使用するため、継ぎ目がありません。現場で防水材を塗布しそのまま硬化するため、全体が一枚の膜のようになります。継ぎ目から雨水が侵入するリスクを抑えられます。複雑な形状にも対応しやすい
塗膜防水工法では液体状の防水材を塗布するため、排水口周りや段差といった複雑な形状にも対応できます。細部の入り組んだ箇所にも、防水膜が密着します。形状に合わせた加工が不要なため、施工がスムーズです。古い防水層の撤去作業が不要
塗膜防水工法は、既存の防水層の上に塗布できます。重ね塗りできるため、古い防水層の撤去が不要です。産業廃棄物がほとんど出ないため、環境にもやさしいです。既存の防水層の上から施工できるため、リフォームやメンテナンスに向いている工法です。防水膜は紫外線に弱い
防水膜は紫外線に弱いため、長期間直射日光に当たるとひび割れや退色の劣化が進みます。そのため、紫外線から防水膜を保護するトップコートが必須です。定期的にトップコートを塗り替えることで、防水性能や美観を維持できます。仕上がりが職人の腕に左右される
塗膜防水工法には、仕上がりが職人の腕に左右されるデメリットがあります。塗りムラがあったり、厚さが均一でなかったり、耐久性の変化や劣化が早まる原因になるため注意が必要です。業者を選ぶ際には、実績や口コミなどから職人の施工技術を確認するとよいです。雨天時には施工できない
塗膜防水工法は、防水材の塗布直後に乾燥が必要なため、雨天時には施工できません。そのため、施工時期によっては、工期が長引く可能性があります。気温・湿度によって異なりますが、防水膜が完全に硬化するまでには、ウレタン塗膜防水で約1日、FRP塗膜防水で約2~3日かかります。臭いが発生する場合もある
シンナーのような有機溶剤や硬化剤との化学反応により、臭いが発生するケースもあります。住宅密集地では周辺住民からクレームが出る場合もあるため、注意しましょう。臭気の少ない材料を選択したり、換気を徹底したり、施工時間を工夫するといった対策が必要です。塗膜防水工法の種類
塗膜防水工法は、主にウレタン塗膜防水とFRP塗膜防水の2種類です。それぞれの特徴を理解したうえで、施工箇所や用途に合った種類を選びましょう。特徴や施工単価の目安など、詳しく紹介します。ウレタン塗膜防水
液体状のウレタン樹脂を塗布し、硬化すると高い弾性があるゴム状の防水膜ができます。下地の動きやひび割れに追従しやすい、柔軟性の高さが特徴です。複雑な形状にも対応できるため、施工場所を選びません。施工単価の目安は、1平方メートルあたり4,500~7,500円です。耐久年数は約10~12年、トップコートを5~7年ごとに塗り替えるのが理想的です。施工直後は強い臭気があるため、注意しましょう。
FRP塗膜防水
ポリエステル樹脂にガラスマットを組み合わせて硬化させ、樹脂状の防水膜を作ります。強度が高い防水膜のため、人の歩行が多いベランダやバルコニーに適しています。ウレタン塗膜防水と比較すると、FRP塗膜防水は速乾性が高く、硬化が早いです。施工単価の目安は、1平方メートルあたり6,000~9,500円です。耐用年数は約12~15年で定期的なトップコートの塗り替えにより、防水性能や美観の維持が可能です。